わがままな僕たち

これは久しぶりに友人(Mちゃんのためだけに更新している気が……)と話していて読み返したくなった楠本まき先生の漫画「KISSxxxx」にもろに影響を受けて描いたイラストです。

細い細い線で描かれた白と黒のコントラストがとにかく美しくてため息が出てしまう。表紙だけでお腹いっぱい。最初のキュン死に展開を過ぎるとアート過ぎて漫画でない気がしてくるけど、もうそんなのどうでもいい。「この『xxxx』って何だろう?」と不思議に思いそれを知った時の感動と言ったら――。

後にラルクにドハマりする私の起源がここにあったのか!?この「カノン」衝撃的なビジュアルが多感すぎる少女に与えた影響は大きい。登場人物たちの名前やキャラクターも普通の少女漫画とはかけ離れたセンス。何この世界どこに存在するの。村育ちには遠すぎたけど確かにハートには届きました。

私は真に「ロリータ」なのは一部の女性のほうではないかと睨んでいるのです。だって単に若いと見た目がきれいで可愛いから大抵の男性は好きなだけ(簡単に言い切ってしまえば)。永遠の夢見る少女、お姫さまのままでいたい……そのためには理想の相手(王子さま役の少年)の成熟さえ拒んでしまう、というような綺麗なものだけの「閉じられたおとぎ話の世界」を感じてしまう。何やらこれはズルいけど本当に美しくて、何も大人になってからでなくそれこそ「少女」の頃から芽生え始めるような気がする。加えて、少年のか細い頼りない美しさは少女のそれよりも、もっとずっと儚いものだからかもしれない。

でも元来成長が速いのも女性で、20代も半ばになると、ある意味「永遠の少年」である男性たちをさっさと追い越して急速に大人になっていくので「耽美なるロリータ願望」を抱えたままの女の子は現代には希少な存在なのかも……。

2023/10/16 iPad Pro, Procreate