美しい音楽たち


 
  ここで大変にマニアックな私めから、皆さんが知らなさそうな、しかし非常〜に美しい音楽をご紹介させて下さい。(ニヤニヤ)

 しかしTwitterを辞めたのにここを覗いているおまえさまもかなりの変態、通な方とお見受け致す……。(へっへっへ)

 ただ見つけるのも難しいレア曲だらけでタイトルさえ思い出すのも難儀し、基本YoutubeへのリンクなのですがYouTube Musicでないと聴けないものもあるので申し訳ないです。一応聴くことはできると思います。


「Angskar」

 本当はaの上にちょんちょんついてる(なんて言うのか忘れた)し、意味どころかなんて読むのかも分からない、スウェーデンのアコーディオン奏者マリア・カラニエミさんの曲。アルバム「Ahma」収録です。お名前は合っているはず。日本で知っている人が果たして何人いるのか。そして私はおそらくゲーム作曲家さんを通じ知った気がするのですが……。マリアさんはお年だけども〜ビビるほどの金髪美女です。昔来日した事があるとか!

 この曲ね〜後半で劇的に変化するのでそこは好みが分かれそうで、私が推すのもその前なんです。ストリングスの静かな予兆の如き幕開けからの、プロローグのピアノの絡みにさらに加わる管楽器の包み込むような柔らかさ……北欧の暗い湖に一羽の白鳥がそっと舞い降り、森の緑を映す水面をすべり迷いなく描かれていく泳跡が見える……その後に続くピアノの旋律、割と硬質な感じなのだけど震えるほど美しい。伴奏はそれを引き立てるよう限りなくシンプルで――けどこれはピアノ曲ではなくやはりアコーディオン曲だからかな。アコーディオンにこんなにも情緒と表現力があるのか!?と驚きをくれるマリアさんの素晴らしい演奏、どうぞ皆さんも他の曲も聴いてみて下さい。躍動感溢れる同アルバムの1曲目もオススメです!


「Drifting」

 アンディー・マッキーさんのギター曲。アンディーさんが何者なのか全く存じ上げないのに15年近く前から忘れられない私め。この目も離せぬ超絶技巧、激しくもゆらゆらと波間に揺蕩うような曲調にあなたも虜、夢心地間違いなし。ギター一本でこの表現力、クーッたまりませんな。まだ動画が残っていて嬉しいです。説明することもナイっ、是非ぜひ聴いて!!


「Tasmania Story」

 これは超有名どころ、久石譲氏の曲。やはりジブリ(姉が好きだった)から入りピアノのコンサート?のアルバムをとりあえず買ってみた。どれも素晴らしいのだけど、この、この曲で固まってしまった。身体は固まっているが心はタスマニア、どこかは知らない。もう、見えてくるよ雄大な大自然……種を超えた動物たちの群れ、その向こうに大きな大きな太陽が……この力強く伸びやかかつ、どこまでも優美な命への賛歌をお聴きになってからあの世に行っても遅くない!急いでぇ〜!!


「Escape」

 Secret Gardenの中ではおそらくマイナーな方?の曲。結構癒し系の音楽が好きな人は昔から知っておった、この方達。髪の毛ぐりんぐりん女性のヴァイオリンは弾かれてるのではなく自ら歌っている!と思わせるような不思議な音色です。ユニット名を冠した代表曲も大変美しいのだけれど敢えてこっちを。聞いて頂くと分かるのですが5拍子(3+2拍子なのかな)だと気づかない自然さ。「The Rap」も変拍子的で可愛い曲で、収録されたデビューアルバムも外れナシ。ちなみに有名な「You Raise Me Up」の元はこの方達が手掛けたのであります。豆知識。


「You and Me」

 かなり昔に流行ったクランベリーズの曲。海外の知名度に比較すると日本ではそんなに有名でなかったかも。

 詳しくないけれどなんだかこの心地よい歌詞の乗せ方と歌い方、センス抜群。そしてサビがまた美しい……この「You and Me」みたいな恋がしたいものだよねッ(今更?)。「テイラー」さんて作詞を手掛けているドロレスさんの彼氏の事なのかな、ひたすらに真っ直ぐで切なくてロマンティックで泣いてしまう。ヴォーカルのドロレスさんは複雑な育ちで、双極性障害患ったこともあり、数年前に亡くなってしまった……。死因は「浴槽での溺死(多量のアルコールが検出された)」。

 天使のように歌うその姿を見ると、彼女がどんなに純粋なひとだったのか何となく伝わってきて、また泣ける。


「若者のすべて」

 フジファブリックが残した、日本音楽史に燦然と輝き続けるであろう傑作。全然マイナーでないけど外せないこの曲、旦那がカラオケで歌い初めて知り、衝撃を受けました。なんでそれまでバンド名すら知らなかったんだろう!?ちなみに旦那は歌が上手いので、その時に惚れ直すという過ちを犯したのかもしれ(ピー)

 歌詞はありがちな愛してるとか抱きしめたいとか、「君」すら一切無いのよ、無いのにこの、胸に迫る名状し難い何か。この「言い表せない感情」を引き起こす「表現」こそが芸術の力だと思っているわたくしめ。多分歌詞だけ読んでも何を言いたいのかさっぱり意味不明なのに、音と出会うとあり得ない奇跡が生まれてる。

 プロの方はここがグッと来るコード(サビの展開とか)とか詳しく解説できると思うのだけどそれは「若者のすべて」には野暮。イントロのピアノ、サビ前&最後のギターも、決して上手くない歌もまさにパーフェクト、タイトル込みでマスターピース。作曲したヴォーカルの方は夭折してしまったけど、このきらめきは永遠です。


「Ave Maria」

 「もののけ姫」で一躍脚光を浴びた米良美一さんの「アヴェ・マリア」。この神聖さには、悪魔払いの効果があるに違いない……。作った人も天国で泣いて喜んでおろう、涙。古今東西の歌い手さんが歌っている超有名曲だけど、こんなに美しいの聴いたことない!!稀なカウンターテナーである米良さんは元々首席で音大?を卒業するほどの声楽家さんだったみたい。久石譲氏も米良さんも、ある意味パヤオが発掘したのだから凄い。聴きながらうっとりうっかり昇天しないよう注意です。


「with you」

 大仰なバンド名を若干ネタにされていたLa'cryma Christiの曲。モノマネで有名なたむたむさんのカバーで初めて知り、聴いて泣いてしまったよ。なので本家ではなくたむたむさんver.を。少女の頃同じタイトルの曲を作った事がありました。

 私もいろんな意味で愛さずにはおれないリュウイチに心酔しているたむたむを見、世代ではない旦那までもLUNASEAにはまりだした。発掘?したのはなんとあの北川景子さま。さすがだぜ!名家の血しか引いていないイケメンなのにどう見てもいい奴のDAIGOと日本一お似合いの夫婦だと思っている。


「1-800-273-8255」

 Logicの曲。これはアメリカでいう「いのちの電話」的なナンバーが曲名になっている、つまりそういう曲なんだ。飾り気ない、そんなもん必要ない歌詞と旋律が一直線に聴く者すべてのハートに直撃する。「生きていたくないよ」「もう今日死にたいんだ」繰り返された後の「もう泣きたくない、生きているって感じたい……」絞り出すような最後の彼の魂からの呼びかけ……聴いている人たちのうたれたような表情も見てほしい。死にたい人に向けた曲がこんなにも美しい。この動画のTVが流れた直後電話が殺到したそうです。みんな本当は、生きていたいんだ。


「Catch me」

 ドイツでスマッシュヒットしたらしい若者向け映画「bandits」のサウンドトラックにしかないため、必死で探したこの曲。他の曲も良いし、ドイツではサウンドトラックなのに異例の売れ行きだったそうな。でもなぜ引きこもりなのにこの映画を知りCDをゲッツし歌詞まで頑張って覚えていたのだろう……?

 女子刑務所にいる若い女の子が4人でバンドを組むというストーリーで、ホントに話の中で曲が全部流れるの。そのバンド名がバンディッツ(盗賊たち)なんですよ、カッコ良いよね。すっごく爽やかな、良い映画でした!


「せせらぎ」

 すーぱー美人ピアニスト兼作曲家の西村由紀江さん(全然詳しくない)のこの曲だけ、どこかで聴きあまりに印象的で覚えていて、探してみたら奇跡的に見つけたのでこの音楽紹介を書こうと思った次第です。最後に持ってきました。ご本人の演奏ではないみたい。

 2分しかないんだけどそれ以上いらない……終始水の流れそのものの様な伴奏と完全に溶け合った旋律、自然の色を感じさせるどこまでも穏やかな和音、そして幾度かの高音のトリルがまるで見上げた梢に止まる小鳥の歌か、跳ねた水しぶきに光る陽光の輝きかと、涙してしまう美しさです。


 聞き返しながら何度涙したか分かりませんが、以上になります。皆様お気に召した曲はあったでしょうか?

 あとはラルクとかV6、BTSなどもあるけどマイナーじゃないから辞めます。ゲームミュージック選はやるかも!V系突っ込み愛選もいいな。河村隆一のソロアルバムの伝説のレビューが懐かしい。あれ書いた人天才ってくらい面白く、病み友達と度々笑い癒されていました。ではでは、また。




2023/02/21