大好きなスナフキンみたいに、丘の上に寝ころび誰に言うでもなく風につぶやく。カッコつけエリフキン。
「地べたを這いつくばるものも
山のてっぺんにいるものも
見上げれば同じ空
闇夜に星月を見つけられるかは
そいつの心の目にかかってるのさ、だろ? 」
「知り合いがたくさんいたって本当の仲間なんていくらもいないもんさ
ひどい人生さ、見たくないものばかり
でもその中で見つけた美しいもの、
それは本物だぜ、そいつだけは絶対に無くしちゃいけない」
「うるさい奴らなんか気にするなよ
目を閉じればみんな消えちまうさ
残念ながら過去を全部断ち切って明日には行けないな
でもそれは本当に邪魔なだけのお荷物なのかい
君だけの地図もコンパスもそこに入ってるんじゃないのかい? 」
「自分が何者かなんて人に決めさせちゃいけないぜ
何になりたいか
どうやって生きていくのか
それだけが大切さ
それだけ
そいつは君がいちばん知っているんだからね 」
「吐いたため息なんか
空に昇るか?
地に落ちるか?
その前にこの手で握りつぶしてやりたいと思ってたもんさ
馬鹿だったよ、自然に任せるのが良かったのさ
ただ、消えていくまでね 」
「時間ほど忌々しいものはないね
でも時間ほど助けてくれるもんもないのさ 」
「答えなんかどこにもないさ
だからこそ問い続けるよ、僕はね 」
「寂しいことは悪いことじゃないだろう
誰も孤独は嫌いだけど、それが全く無い人生なんか考えられないだろう 」
「いくら持ってたって満足できないものなのさ
君だけの歌があればそれでいい
それを聴いている人が必ずいるんだよ
もし美しい涙をもらったら、君は笑顔を返せばいい 」
「なりたいもの?
特にないね
世の中あんまり窮屈な決まりごとばかりだから
そいつをすり抜けていく風になりたいのさ 」
「ひとを裏切り者ってあんまりくよくよするのはもったいないことだよ
君が自分を裏切っていないなら、それはそんなに大したことじゃない 」
「顔も知らない誰かにどれだけ褒められるより、自分のしてきた旅に満足するほうがよっぽどすてきじゃないか 」
「いちばん嫌いな噓つきの卑怯者が、
もし猫や犬やらの中でも偉そうにしているんだったら
さすがの僕もうまく笑えない」
「あっさり一瞬で死んでもらっては困るような悪い奴らが、世の中にはたくさんいるんですよ」
「誰だってあやまちは犯すだろう
そこからなんにも学ばないのを『愚か者』と呼ぶんです」
「機械になんでもやらせて、それはいいんですが
いったい人間は代わりに何をやろうってんですかね」
「違う何かになろうとするから苦しいもんなんですよ
みんなみんな、何かを見てこれは何かに使えそうだなんて考えすぎる
そんなものは鳥が巣を作るときくらいでいいと思いませんか」
「くだらない、実にくだらないですね世の中のほとんどが
でもそのくだらないことのために生きたいもんですね」
「あんまり悲劇だと通り越して喜劇になるよ
笑い事ではないんだがね
ユーモアがないとやりきれないのが人生さ」
「こんなに弱くて強い生きものがいるのかと、人を見ると僕なんかはたびたび思ってしまう
きっとほかの生きものもそう思うんだろう」
「空を見て風を受けて歩き出すとね、
こんなにも重かったのは身体ではなかったんだといつも気づくんです」
「なってみないとわからないことばかりなんだから、
正直にわからないと言うのがいちばん賢いんじゃあないかな」
「神様がいるかいないかなんて、人に訊かずにそこらの木や花を見てごらんよ」
「誰かのことを笑わせたり本気で愛そうとするなら
僕は恥ずかしいなんてつまらない感情はこれっぽっちもいらないですね」
「どうも僕にはみんなが考えすぎて、感じることを置き去りにしてしまっているように見えるよ」