大好きなスナフキンみたいに、丘の上に寝ころび誰に言うでもなく風につぶやく。カッコつけエリフキン。

恵まれた国に生まれて

 恵まれてないことほど

 不幸なことってあるんですか?」

「誰が良い人、悪い人ってね

 自分に優しいかでどうか決めるのが普通さ


 だけどもね僕はひとの幸せを心から喜べるかどうか、それで測ることにしているよ」

「裏切られ傷つき『人間なんか全員滅びてしまえ』と絶望して泣くたびに 

 

 どれほど人間を信じ愛しているかを思い知らされるんです」

「気の済むまで憎んで貶して誹ればいいさ

 心はズタズタに引き裂かれても

 身体が痛み熱にうかされ歩けなくとも


 僕の魂に傷をつけられたやつも

 汚すのに成功したやつも、ただの一人もいやしない

 そしてそれを知っているのも、ただ一人僕だけそれでかまやしない」

「叶わなかった夢を数え悔やむより

 自らに恥じない生き方はしたのだと

 胸を張って死ねたらとだけ望みます」

「『普通はそんなことをしない』とわらったり罵るのを責めはしないけれども


 『普通に育っていない人』に普通を求めてさらに傷つけるのは、大変に間違っていると僕は思います」

「つまらないことばかり気にするくせに

 面白いことが少なくってさ

 大人って本当に可哀想だと思わないかい?」

「産まれてくる時も死に行く時も

 一人ぼっちだっていうのに


 どうして僕らはこんなにも寂しがりやに作られているんだろうか」

「僕たちはとても欲張りだね

 夢がかなうたび、欲しかったものが手に入るたび、
 求めるものが際限なく増えてゆき

 なぜだか不満も募るばかりさ」

「『貴方は神を信じますか?』って台詞は僕にはとても滑稽なんだ


 信じてくれているのは神様の方なのに?ってね」

「僕らみたいな酷い目に遭ったひと達はさ

 地獄で待ち構えてるという天秤で魂を計られたら

 罪以外の重さでこちらの方に傾くかもしれないね


 そしてそれには不幸や理不尽苦しみだけではない
 混じりけの無いうつくしい『何か』が含まれているだろうとも思うんだ」

「何もかもが変わっていく、

 それだけが変わらないだなんて面白い世界だね


 けれども僕は

 ずっと変わらない何かを探してここまで旅してきたんだよ」

「価値観とやらは、実は

 僕たちを縛りつけている時の方が多いのかもしれませんね」

「まったくどんなに死にたいときだって

 身体は必死にしがみついてくる


 そいつを振り解くのはたいへんなんだ」

「嘘をついている自分を信じることが出来るなんて

 僕にはそれこそ信じられない」

「きみを愛するなんて簡単だよ

 傷つくのには慣れているから

 適当に愛することができないだけさ」

「雲にも乗れないし

 動かすこともできないくせに


 頭の中でなら全部やってのけてしまうのが

 ひとの乱暴で素晴らしいところさ」

「哀しみや後悔や失敗のひとつもない人生なんて

 描かれていない絵、聞こえない音楽と同じですよ」

「偶然という作者が

 時に一番美しい色や歌をつくる