大好きなスナフキンみたいに、丘の上に寝ころび誰に言うでもなく風につぶやく。カッコつけエリフキン。

どんなに偉大な交響曲だって、たったひとつの音符からはじまるんだぜ

 何が言いたいかってね、大きなことをするにはまずはいちばん小さな一歩からってこと

死んじゃだめだとか、逃げるなとか、弱いだなんて誰にも言えないさ
 ただね、二日後にその人はもしかしたら

 『あの時死んでいたなら、こんな夕焼けは見られなかったんだ』と泣いてしまうかもしれないから

怒りや悲しみはまったく否定しません

 けれど恨みや憎しみは、あまり日持ちさせると
 自らを腐らせてしまうんですよ
 人の心は生ものですから

どん底にいると明るい歌さえ聴けないのに

 元気なときはそこらを歩いてる人みんなを励ましたくなるもんで

 まあそんな自分勝手にやるのも大切さ」

理由があって酷い目に遭うのなら僕はいっこうに構いません

 生きているうちに罰や報いを受けられるならば、

 それはむしろ幸いです」

「『このまま時が止まれば良いのに……』

 こんなばかばかしいほど古臭い陳腐な台詞が

 こんなにも二人の想いそのものだなんて

 それだけで僕は生まれてきて良かったと思う」

「ぼくらの頭上の空こそが偉大なる芸術家だろう

 見てごらん、競うこともない果てしない
 調和の色彩と明暗とが奏でられて全てそこにある
 そして一瞬たりとも留まることすらない

ひとの立ち入らない深い森の中にはなにかぞっとするものがいるんですがね

 今の僕らには怖いようだが、どうやら悪いものでもないらしい

大人になるとたくさんの知識や経験が増えて
 それはそれで素晴らしいことなのですが

 入った分、頭が固くなって心まで頑なになってしまうのには気を付けたいもんですね

真実は時に残酷ですが、ごまかしまやかしよりずっと美しいです

 知ることは分からないよりは、結果的にやさしいですから

出来るって思ってみないと何にも始められやしないけど

 出来ないって諦めてしまうといちばん楽になる

「世間ってやつで大切だとされてる
 無意味な思い込みを投げ出しっちまえば

 一番だいじな命の方を棄てずに済む

若い時の苦労は、まあひとを強くしますが

 あんまり若すぎると悲惨ですし
 あんまり長すぎると苦行です

「僕の見ている世界と君の見ている世界は違う
 同じ物語を読んでも同じ歌を聴いても何を見てもこころに浮かぶ想いは違う
 70億通りの世界がある
 年をとれば同じ人でも違うんだ
 最高じゃないか、ここに生きる意味がある

しなやかで柔らかいものの方が、強くて逞しかったりしますね
 頑固ものはハンマーで叩いたら壊れてしまう
 てきとうに、ふにゃふにゃに

とおい先のことやじぶんの得やらばかりを計算するより

 ただこの想いを歌っていたいんだ

 僕が忘れても消えちまっても

 風がどこかへ運んでいくだろう

僕には男も女も赤ちゃんも老人も

 人とその他の動物も草花でさえ

 あんまり変わらないんだよな

血よりもせいの高さや毛の色、雄とか雌とかよりも、遠くに生まれて鳴き方さえ違うってのに

 それ以外の何かで強く結ばれるのが

 もしかしたら人間のすごいところなのかもしれないな

後悔しながら前に進むのは

 後ろ歩きだから大変だよ


 かと言って何の荷物を背負わずに行ける

 気楽な旅もないし