大好きなスナフキンみたいに、丘の上に寝ころび誰に言うでもなく風につぶやく。カッコつけエリフキン。

全くそんなに急いでみんなどこに行くんだ

 ほんとうの自分をちゃんと一緒に運んでいるんだろうな?

「生きるってこと自体は素晴らしいことですよ

 命にとって毎日はすべて新しい

 たとえ寝たきりだってどこかへ一歩進んでいるには違いない」

僕が死んだら勿体無いから

 ひもじい獣に食わせてやりたいんですが

 それをだめって言うからなあ


 他の奴らはみんなそうしてるのに

 お墓にあるのなんかどうせ骨だけだよ」

まっすぐすぎる道は便利で速いけれども

 なんだか不自然です

あの時ああすれば良かったと
 どんなにか思うけど


 戻れたとしてもその時の僕は同じことをするんだよな

「一生けんめい生きてるちいさな虫をつぶすのも辛いもんだけど
 場所によってはこわくて気持ちが悪いときがあるからな

 虫も僕のことをこわくて気持ちが悪いと思ってるかもしれないし
 いや多分あいつらのほうがそんなことを気にしていないから羨ましい

「あまりに高い理想をもつ人たちは
 それに引っ張られてしまって
 この地面に留まれないのかもしれないな

ひとを傷つけても何とも思わないやつがたまに羨ましくなる

 気付かないうちに、僕がのんきに歩いてるだけだって傷つく人もいるし
 誰も傷つけない言葉を捜していったら【こんにちは】と【こんばんは】くらいしか言えやしない

飢えて老いさらばえた犬の話はだあれも聞きやしませんが
 張りぼての冠でも頭にのせた獅子の言う事なら、みんなありがたがって聞くので

 目隠しして聞いた方がよっぽどためになりますよ

時間というものはにせものを錆びつかせても
 
 不当に隠され汚された本物を洗い出してくれるものです

「お金持ちをやっかんでもひとつも懐は温まらないし

 美しいひとを妬んだところで自分は醜くなるばかりだよ

綺麗にまとまりすぎたお話には気をつけること


 たいていそれは作りものだからね

されて嫌すぎたことはトイレじゃないんだから

 水に流せないけど


 受けた恩はロゼッタストーンを掘ってでも刻む事にしています

 死んでも忘れないように

後悔って、くよくよ思い悩むだけの悪いもんじゃないでしょう

 それだけ前に進んだ証です
 次の航海ではきっともっとうまく舵をとれますよ

「神様ってね、確かに
 ぼくらみたいなものから見たらなんでも出来る


 だからこそなんにもしないんだよ」

「だれかを虐めたり仲間外れにしたり攻撃したりして
 いっしゅんはいい気分かもしれないけど

 それでほんとうに幸せになったひとなんか、僕は見たことないんですよ

どんな果実も熟すとすてきな香りを放ちますが

 腐敗のにおいを隠すためににせものの香水をつけることは


 ほんものの草花に失礼だからやめて頂きたいもんです

ほんとうに悪い奴ってのは、刑務所に入っていないやつなんですよ
 
 ぞっとしませんか

「死にたいって言うともだちには『元気出せよ』より
『明日、晴れるといいねえ』って言ってやりたいんです

「『誰かのために』歌った歌なんか、『にせもの』ですからね